Frutiger (フルティガー) は視認性の高い定番欧文フォント | デザインポケット

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Frutiger (フルティガー) は視認性の高い定番欧文フォント

Frutiger (フルティガー) は視認性の高い定番欧文フォント

Frutiger (フルティガー) は、アドリアン・フルティガー (Adrian Frutiger) によってデザインされたサンセリフ体書体です。遠くから見たときの視認性に優れ、瞬時に判読できる人気書体です。特に空港や駅などの案内用標識などに用いられるほか、印刷物でも幅広く利用されています。

目次


Frutiger (フルティガー) とは

Frutiger (フルティガー) は、アドリアン・フルティガー (Adrian Frutiger) によってデザインされたヒューマニスト・サンセリフに分類されるサンセリフのローマ字書体です。遠くから見たときの視認性に優れ、瞬時に判読できる人気書体です。特に空港や駅などの案内用標識などに用いられるほか、印刷物でも幅広く利用されています。


Frutiger (フルティガー) の歴史

アドリアン・フルティガーがシャルル・ド・ゴール空港の案内標識をデザインする依頼を受けたのは1968年のことです。フルティガーは自身がかつて製作したユニバースを用いるのではなく、空港の標識に適した、遠くからでも読みやすいフォントを新たに作ることにしましたた。同空港がオープンしてすぐ、他のサイン・システムや出版物にこの書体を使いたいと申し出る企業が続出し、1977年、Frutiger書体はライノタイプライブラリに登場しました。
2000年、Frutiger Next (フルティガー・ネクスト) をリリース。これはアルテ・ピナコテーク美術館のためにデザインされたもので、ウェイト数の増加やエックスハイトを高めるなどの改良が行われています。サイン用途にも、印刷物においての重要な書体としても、機能性と明確さに優れた典型的な書体として、Frutigerは現代の最高傑作のひとつとなりました。
Neue FrutigerはFrutiger書体ファミリーの2009年版です。アドリアン・フルティガーの密接な協力を得て、小林章氏がデザインを再検討し、改良を加えました。


Frutiger (フルティガー) シリーズの特徴

Frutiger (フルティガー) は、ローマン体の骨格を持つ、人間味のあるサンセリフ体です。ヒューマニスト・サンセリフに分類される代表的な書体で、カウンタースペース (ふところ) が広くとられており、視認性が高く、遠くから見てもつぶれて見えず読みやすいのが特徴です。

  1. Frutiger (フルティガー)
  2. Frutiger Next (フルティガー・ネクスト)
  3. Neue Frutiger (ノイエ・フルティガー)
  4. Neue Frutiger World (ノイエ・フルティガー・ワールド)

1. Frutiger (フルティガー) 【Linotype】

広く使用されているサンセリフ欧文書体。ファミリー名は「Frutiger」

元々は、パリのシャルル・ド・ゴール空港のサイン用書体として開発されており、世界中の企業ロゴなどにも使用され、日本では東京メトロの駅構内サイトして使用されています。現在でもとても人気があり広告や印刷物においても幅広く使用されています。

2. Frutiger Next (フルティガー・ネクスト) 【Linotype】

Frutiger Next (フルティガー・ネクスト)

2000年にリリース。ウェイト数の増加やエックスハイト (小文字のxの高さ) を高めるなどの改良を施された改訂版となっています。
また、Frutiger Nextのイタリック体は単純な傾斜体ではなく、イタリック用に新たにデザインされています。

Frutiger Next (フルティガー・ネクスト) とFrutiger (フルティガー) の違い
▲ Frutiger NextとFrutigerのデザイン比較

3. Neue Frutiger (ノイエ・フルティガー) 【Linotype】

Neue Frutiger (ノイエフルティガー)

2009年にリリースされた、オリジナルのFrutigerの改刻版です。
2000年にリリースされたFrutiger Nextの制作はフルティガー自身の手によるものではなかったため、1977年のオリジナルの Frutigerをもとに、ライノタイプ社のタイプディレクター小林章氏とフルティガーとが共同で改刻したものです。デザインの全面的な改良とウェイトの拡張が行われました。
また、イタリック体はFrutiger Nextとは異なり、オリジナルのFrutiger同様の傾斜体に戻されています。

Neue Frutiger (ノイエ・フルティガー) とFrutiger (フルティガー) の違い
▲ Neue FrutigerとFrutigerのデザイン比較

4. Neue Frutiger World (ノイエ・フルティガー・ワールド) 【Monotype】

Neue Frutiger World (ノイエ・フルティガー・ワールド)

Neue Frutigerの多言語展開版。欧文書体にマッチするアラビア文字、ヘブライ文字、タイ文字、ベトナム文字など150以上もの言語・文字体系に対応しています。ウェイトは10ウェイトと、それぞれにイタリックも用意されています。

Neue Frutiger World (ノイエ・フルティガー・ワールド) 多言語見本

Frutiger (フルティガー) の類似・代替えフォント

  1. Myriad (ミリアド)
  2. Humanist777 (ヒューマニスト777)
  3. Lato (ラト)

1. Myriad (ミリアド) 【Monotype】

Myriad (ミリアド) Frutiger (フルティガー) の代替えフォント

Myriad (ミリアド) は、サンセリフの欧文書体で、Frutiger (フルティガー) 模倣フォントの一つです。アップルやアドビシステムズなど、多くの企業のコーポレートフォントに採用されています。アップルは2002/4/29から2017/1/24まで、Myriadを製品ロゴとして製品やパッケージ、Webサイトで利用していました。

Myriad (ミリアド) とFrutiger (フルティガー) の違い
▲ MyriadとFrutigerのデザイン比較

2. Humanist777 (ヒューマニスト777) 【Bitstream】

Humanist777 (ヒューマニスト777) Frutiger (フルティガー) の代替えフォント Humanist777とFrutiger (フルティガー) の違い
▲ Humanist777とFrutigerのデザイン比較

3. Lato (ラト) ※Googleフォント

Frutiger類似のGoogleフォントです。

Lato Regular Frutiger (フルティガー) の類似フォント

Frutiger (フルティガー) を使用した企業ロゴ (コーポレートタイプ)

MasterCard
(マスターカード)
Flickr
(フリッカー)
MasterCard (マスターカード) Flickr (フリッカー)

Frutiger (フルティガー) 類似のMyriad (ミリアド) 使用した企業ロゴ

Rolls-Royce
(ロールス・ロイス)
Walmart
(ウォルマート)
Rolls-Royce (ロールス・ロイス) Walmart (ウォルマート)
Adobe
(アドビ)
Deloitte
(デロイト)
Adobe (アドビ) Deloitte (デロイト)
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Mashable
(マッシャブル)
LinkedIn (リンクトイン) Mashable (マッシャブル)
South Australia
(サウスオーストラリア)
ConocoPhillips
(コノコフィリップス)
South Australia (サウスオーストラリア) ConocoPhillips (コノコフィリップス)